ブランド品をリペアして稼いでいる人が見逃している市場があるのをご存じですか?
それが、タイトルにもある通り「ソファ」です。
リペアといえば、ブランド品主軸である財布やバッグに取り組んでいる人は多いですが、実際にソファをリペアし、販売した人はほとんどいないのではないでしょうか?
また、ソファもリペアできるのは知ってるけど実際のところ「利益になるのか?」「そんなの売れるの?」と気になっている方も多いはず。
そこで僕自身が実際にソファを仕入れリペアし、販売してみた結果をビフォー・アフターの写真とともにご紹介します。
ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
どんな中古ソファを購入したのか?
中古市場のソファは合革素材で、安く購入できますが、本革のソファは別枠で人気があります。
今回は本革仕様の3人掛けソファを見つけたので早速購入。
価格としては4万円。
購入して数日後、届いたソファを確認してみると、よく擦れそうな部分の色落ち、全体な色褪せが見られて、ヴィンテージ商品とは違う使用感を感じました。
このような状態の商品は仕上がりの違いがはっきりわかるため、リペアがすごく楽しみです。
実は、このような状態の商品は買い手も少なく、リペアができる人からしてみれば、超ラッキーな商品。
金額にしたら通常、数十万円するソファです。
バックや財布のような、リペア慣れた商品と、初めて修復する商品はまた別のワクワク感がありとても楽しみです。
実際にソファをリカラーしてみた
ソファが届き、修復をしていきます。
徐々に蘇っていく様子がこちら↓
左側修復前/右側修復後
みるみるうちに変化を感じられるので、とても気持ち良い感じ。
塗る範囲が広いと、それだけでやりがいを感じます。
角度を変えてもう一枚。
ソファはバックや財布で使用する溶剤とは異なり、特にスレや傷に強い溶剤を使用して塗っていきます。
それではどのように仕上がったのか最終的な仕上がりの写真をご覧ください。
ソファを全体リカラー修復後【After】
実際に修復前より赤っぽく見えることに気づいた人がいるかもしれません。
これは画像を加工しているのではなく、塗料の色を調整し、全体の色を少し赤っぽく調整したためこの仕上がりになっています。
なぜ色調整したのかというと、「そのほうが売れやすいのではないか?」と判断したからです。
最終的に僕が想定していた価格よりも高く売れて、購入者にも喜んでもらえたのでとてもいい取引にはなりましたが…
ここで疑問に感じることがありませんか?
それは、、
「なぜ高く売れることが想定できたのか?」
売るお客さんが特定できていれば、まだ想定することができるかもだけど、目に見えないお客さんに売るのだから尚更、疑問に感じませんか?
正直、この感覚をうまく伝えたいのですが、表現しずらいところがあり、それでもなるべく簡単に説明すると、
「過去に売れている似た商品の傾向」を見て判断したり、
「この商品の場合この色のほうが合ってるんじゃないか?」とか
「購入してくれる人がこんな人なら、きっとこっちのほうが喜んでくれそう」とか
このような感じで自分が多角的に見て感じたことをざっくり判断している感じです。
もちろん当たることもあれば、外れることもあります。
なんだか聞いてて難しかったかもしれませんが、この「感覚」、「判断」はリサーチをしているうちに誰にでも自然と身につけられるようになるので、わざわざ覚えなくても大丈夫です。
完成し、新品のようにキレイに仕上がりました。
実際にソファを販売した結果
40,000円で仕入れた商品がこの価格で売れました。
溶剤代はおおよそ1,500円程度かかっています。
その他手数料や送料などを差し引いても、十分な利益が出たことがおわかりいただけるのではないでしょうか。
ソファ販売して感じたメリット
意外だったメリットについて解説していきます。
1つ目は回転率。
実際にソファを出品してから15日程度で売れたので思ったより回転率が悪くなかったこと。
(これは正直、数をやってみないとわからない部分はあります)
2つ目は価格がざっくりしていること。
ソファは当時の販売価格が判断できない物も多かったり、ざっくりとした情報で売られている場合や、デザインで判断される場合も多く、適正価格が決まってないのが目につきました。
つまりメリットとして、仕入れの判断によって高利益商品を生み出せるということ。
ブランド品とは違ったメリットがありました。
また、自分でリペアし使い倒して飽きたら、再度リペアして販売するのも二度楽しみがあり、一石二鳥のオススメな方法です。
「手間だ」と感じる商品に高利益になる物が隠れている
ソファは、財布やバッグのような主流品と比べて、とても大きな商品。
ですので送料計算や取り扱いの手間がかかり、ほとんどの方はマイナス要素が多いことから手を出さない方が多いでしょう。
しかし、こういった「面倒そう」「やりたくない」と思われるジャンルにこそ、高利益商品が隠れていることが少なくありません。
固定的な考え方に固着せずリサーチすることが大切
今回ソファをリペアしましたが、特別にソファのリペアをおすすめしているわけではありません。
それより、考え方の部分が大切で、「仕入れ商品が見つからない」と悩む方の多くは、特定のジャンルやブランドに固執している場合が少なくありません。
例えば、
- リカラーしている人の実績商品だけを参考にする
- いつも同じ価格帯に絞って調べる
- 財布など特定のジャンルしか見ない
- 慣れた商品だけをリサーチする
といった具合です。
こうした固定的なリサーチの仕方は効率的に見える一方で、検索の幅を狭めてしまうため、見つかる商品も自然と限られてしまいます。その結果、自分自身で仕入れの可能性を大きく制限してしまうことになります。
そうではなく、考え方を柔軟にし、もっと広い視点でリサーチしてみることが大切です。
そうすることで、これまで見えなかった可能性や、まだ挑戦していないことに気づくチャンスが広がります。
リペアの感覚さえ身に着けたらどんな物でも修復できるようになる
「どうして一度も扱ったことのない商品でも仕入れて修復できるのか?」とよく聞かれるのですがその答えはすごく簡単で、根本的なレザー製品なことには変わりないからです。
バッグでも財布でもソファでも、ただ形を変えているだけで、レザー製品なことには変わりありませんよね。
なので、どんなに安い商品だったとしても、どんなに高くて価格を見ただけでビビってしまうような商品でも、レザー製品はレザー製品なのです。
そう考えてみたらどんな商品でもできる自信が湧いてくると思います。
それにある程度、経験を積み重ねていくと、物を見るだけで『これは修復可能だ』とか『ここが難しそうだ』という感覚が直感でわかるようになります。
これは、数をこなすうちに、完成後の姿をイメージする能力が磨かれるためだと思いますが、その感覚を身に着けさえすればもっとリペアが楽しくなってきます。
これは僕だけでなく、誰でもやっていくうちに身につけられるようになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。