店舗やフリマアプリを活用して、安く購入した商品を別のお店や個人に転売するのがせどりのビジネスモデル。シンプルで分かりやすい分、副業として始められる方も多いです。
しかし、実際にせどりを始めてみると、「あれ?意外に難しい…」と壁に直面している方がいるのも事実。
今回は、せどりでうまくいかない原因やよくある失敗例、具体的な改善策についてもご紹介していきます。
こんなお悩みをお持ちの方におすすめ
- せどりを始めてみたはいいものの、なかなかうまくいかない…
- それなりに利益が残るはずだったのに、気づいたらあまり手残りがなかった
- お金と時間にゆとりをもつために始めたのに、逆に余裕がなくなってきている
せどりでうまくいかない原因は大きく分けて3つ
利益率が低い
当然ですが、原価を抑え、販売価格を高めに設定できれば利益率は上がります。
例えば、AとBという状況があったとします。
A | B | |
仕入れ | 5,000円 | 8,000円 |
販売 | 10,000円 | 10,000円 |
利益 | 5,000円 | 2,000円 |
10万円の利益をだすには? | 20個販売 | 50個販売 |
同じ商品、同じ販売価格であれば、利益が出やすいのは当然Aのパターンですよね。
10万円の利益を作り出す場合で考えても、販売個数が少ないAのほうが達成しやすいのが分かるはず。
支払いや発送管理といった事務手続きのコストを考えると、薄利多売は避けたいところです。
少ない回数でも利益を伸ばせるよう、いかに利益率を高めていくかがカギになります。
- 安く仕入れられる仕入れ先を見つけてリスト化すること
- ライバルが多く、価格競争にさらされやすい商品を避けること
回転率が悪い/読みが甘い
「回転率」とは、どれくらいのスピードで仕入れた商品が売れるか?ということ。
基本的に安売りしてしまえば早く売ることは可能です。赤字ギリギリで価格を落とすことで回転率を上げたとしても意味はないため、「すぐに売れるからいい」と一概に言えるものでもありません。
しかし、「1週間の間には売れるだろう」と見こしていた商品が1か月以上売れない…
といったケースが頻発すると在庫の回転率がどんどん悪くなってきます。
結果、仕入れコストが先行し、売上がついてこず、キャッシュフローの悪化にも。
- 売買が頻繁になされるジャンルの商品、ブランドを選ぶ
- 季節性やトレンド性の高い商品は時期を過ぎないよう特に気を付ける
キャッシュフローが悪い
キャッシュフローとは、現金ベースの収入と支出のこと。
今月の売上が100万たっていながらも、自分の口座に入ってくるのが1か月後で、今月の現金収入が0だったとします。
一方、今月のカード支払い額が70万円だった場合、完全に70万円分の現金支出、キャッシュフロー上はマイナスになります。
帳簿上 | 現金ベース | ||
売上 | 100万円 | 収入 | 0円 |
経費 | 70万円 | 支出 | ー70万円 |
利益 | 30万円 | 手元現金 | ー70万円 |
回転率の悪さは、キャッシュフローの悪化に直結するため、注意が必要です。
在庫が無事売れてこそ、次の仕入れもできるので、まずは売上をあげること。
そのうえで、現金ベースでマイナスにならないよう、仕入れ額やペースを調整しましょう。
- 現金ベースでの資金状況を常に把握する
- 回転率を上げつつ、仕入れ額と仕入れペースを調整する
せどりでうまくいかない人が確認すべき7項目
①送料や手数料を把握しているか
転売せどりをしていると、ついつい仕入れ値を気にしがち。
もちろん、仕入れコストを抑えることは利益を伸ばす上で必須ですが、忘れてはならないのが
- 送料
- 梱包費用
- 販売手数料
- ツール費用(利用されている方であれば)
といった諸経費。
利益額が大きい、かつ、利益率も高い商品ばかりであれば、諸経費の影響は薄まります。
ただ、もともとの原価率が高い場合には、要注意。
- 送料や手数料を意識しておく
- あらかじめ一定の金額、あるいは利率を利益から差し引く
↑このような習慣を常日頃つけておくと、「あれ?意外に利益残ってないんだけど?」という誤算が生まれにくくなります。
②ライバルの多さ
「売り切れでようやく再販になったCD」「売れる、稼げると分かっている商品」は当然ライバルも多いです。
ライバルが多いと、そもそも購入するのが難しかったり、購入したとして販売時にうまく利益をのせきれなかったりします。
人気があり、流動性が高いのはメリットでもありますが、ライバルが多いことも念頭に、自身にとってブルーオーシャンのジャンルを探し続けるのも大事です。
③どれくらいの頻度で売れているか?(回転率)
くどいようですが、回転率はキャッシュフローにも直結するので、超重要な指標です。
- 不良在庫がたまっていないか
- 1~2か月以内には売り切っているか
をこまめにチェックしましょう。
市場(オークションやフリマアプリ、Amazon等)での売買頻度を仕入れ前にチェックしておくことで、大幅に在庫を抱える期間が長くなることは避けられるはず。
予想していた在庫保有期間を超えてしまった場合は、売れ残っている原因をリサーチしてみるのも勉強になります。
④利益率が20%以上になっているか
「利益率が低くても、回転率が高い(すぐに売れやすい)商品であれば、キャッシュフローにはプラスだから積極的に仕入れてOK!」
という意見も見聞きしますが、やはり利益率は20%程度は最低でも確保したいところ。
1人で行うにしても資金面・時間的な意味合いでもゆとりを持ってせどりをするのに必要な数字です。
将来的にアルバイトの方や外注さんを雇って転売ビジネスを拡大する場合にも必要な数字になってきます。
利益率60%超えも珍しくない!?一般的な物販せどりでなかなかうまくいかない…と思われている方には、高利益率かつ、ある程度の回転率も確保できる「リペア転売」を推奨しています。
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⑤「返品」「不良品」「経年劣化」を考慮しているか
- 仕入れ時点で不良品と判明した(中古転売でたまにある事例)
- 2か月倉庫に眠らせていたら、少し埃っぽくなり若干焼けてしまった
- 購入者が開封した商品を返品してきた
せどり転売をしていると、5~10%程度は↑このような状況に見舞われます。
あらかじめリスクとして経費に組み込んでおくと、より正確&余裕を持った資金管理ができますよ。
高額な新品のカメラレンズをAmazon経由で販売したのち、お客様都合で返品されてしまった経験があります。中古品扱いになり一気に商品価値はダウン。結局、当初の販売価格の2割減での販売になってしまいました・・・
⑥自分なりの仕入れリストや相場感を持っているか
- 不定期でサーモスの水筒の格安セールを行うスーパー
- レゴが安く手に入る家電量販店
- 型落ちなのに、なぜか現行モデルよりも価格の高いマウス
- 人気のゲーム機が某フリマアプリ内で安く見つかる検索キーワード
など商品や仕入れ先に関する自分だけのオリジナルリストを少しずつ作っていくと作業効率もアップしていきます。
同ジャンル、同シリーズの商品に絞ってリサーチしていると、価格を繰り返し目にすることから、自然と相場感も養われていくためおすすめです。
⑦出品時の写真や文章を作りこんでいるか
購入時の決め手になるのは、出品されている商品画像と文章。
商品紹介文では、どんな特徴があるのか、型番や色、中古品ならばダメージの有無・程度など多方面から紹介することで検索からも拾われやすくなります。
画像は、明るさ、背景、枚数、ピンボケしていないかに注意しながら撮影を。
「暗くて清潔感に欠ける写真」と「デザインや性能がよく分かって明るい写真」が並んでいたら必然と後者を選ぶはずですよね?
このブログ内でも画像を多数載せている記事もあるので、よかったら写真を撮る際の参考にしてみてください。
仕入れ販売実績の一部を公開しています。
まとめ:せどりでうまくいかないなら、利益率・回転率・収支をチェック
今回は、せどりでうまくいかない原因について見てきました。
仕入れをする際の事前リサーチはもちろん、資金管理や在庫管理もしっかりと行っていく必要があります。
- 利益率が低い
- 回転率が低い
- キャッシュフローが悪い
どこから改善すればいいものか…と思うかもしれませんが、こちらであげたチェック項目を1つずつ確認・改善していきましょう。
- 新しいジャンルに挑戦したい!
- 競合が少ないブルーオーシャンはないだろうか…
と感じている方は、ブランド品を修理・再生して販売する「リペア転売」についても検討してみてください。
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