ブランド品転売は、一般的に利益率・回転率も高いせどりジャンルと言われています。
- 誰もが知っているような有名ブランドを扱う
- ブランドに関する知識をSNSやネットから収集しやすい
- フリマアプリやネットオークションでも売買が盛んで、参考にしやすい
ことから取り組みやすいようにも思えます。
しかし、ブランド品転売をしている全員が成功しているかというともちろん違います。
今回は、失敗例をまずは見ていった上で、失敗しないためにはどうしたらいいか?を一緒に考えていきます。
ブランド品転売の失敗例
①偽物を仕入れてしまった
残念ながら、有名ブランドには偽物が混じっていることもあります。
よくリサーチせずに本物だと思って仕入れたら、コピー品だったというケース。
偽物だと分かった以上、それを本物として転売すると当然ながら罪に問われます。
偽物を仕入れてしまった場合、転売は不可能。仕入れ額がまるっと損失として確定してしまいます。
ブランドリペア転売に関係する法律について解説
そのため、仕入れ時点で偽物かどうかを見極める必要があります。
初心者の方には難易度が高く感じるかもしれません。
基本的には、以下のことを心がけるといいでしょう。
仕入れ時に気をつけるポイント3つ
- メルカリストア・ヤフオクストアなど公式に出品しているストアから購入する
- 個人から購入する場合は、保証書や購入時期・購入店が明記されている商品を選ぶ
- 届いてもすぐに受取評価はせずに、買取店店舗に査定に持って行く
②仕入れ額が過大になってしまった
仕入れ額がふくらみ、自己資金以上の請求が立ってしまうケース。
少しでも利益を上げたいという焦りやはやる気持ちから失敗してしまうブランド転売初心者は多いです。
売れるように考えるのはもっともですが、「売上が立たずとも返済ができるのか?」最悪の事態も想定しつつ余力以上の仕入れをしないように管理しましょう。
③仕入れた商品が売れず、キャッシュを作れない
②と少しかぶりますが、仕入れた商品が売れずキャッシュフローがうまく回らないパターンです。
仕入れ時のリサーチが甘く需要がなかった、半年おいても売れないというケースですね。
さらに、売れてはいるけれど、仕入れのペースに販売が追いつかない場合でも、キャッシュフロー悪化を招きます。
例えば
売価5万円
利益3万円
売れるまでの期間:2か月
の商品Xがあったとします。
分かりやすくするために、同じ商品Xを毎月20個仕入れ、1か月あたり20個売れると仮定します。
その場合のキャッシュフローは以下の表のようになります。
仕入れ額 | 累計仕入れ額 | 売上 | 累計売上 | 累計損益 | |
1か月目 | 40万円 | 40万円 | 0 | 0 | -40万 |
2か月目 | 40万円 | 80万円 | 0 | 0 | -80万 |
3か月目 | 40万円 | 120万円 | 100万 | 100万 | -20万 |
4か月目 | 40万円 | 160万円 | 100万 | 200万 | 40万 |
売上がたてられた3か月目でも、まだキャッシュフローは-20万円です。
4か月目にして、ようやくキャッシュフロー上40万円のプラスに。
順調に進めば、4か月目でキャッシュフローをプラスにすることができます。
実際には、仕入れ額も利益額も変動しますし、当然売れない商品も出てくるので、上記はかなり楽観視した想定といえますが…
最低でも3~4ヶ月分の仕入れ資金を携えた状態で参戦したいところです。
④中古品を仕入れたがリペアができず安売りになってしまう
安いから、という理由で傷や色褪せがある中古のブランドものを仕入れたとします。
擦り傷をリペアしたり、リカラーすれば付加価値を付けて販売することができます。
しかし、修理できず傷アリの商品の場合、単なる横流しのようになってしまい、利益を伸ばすことは難しいです。
結果、在庫として残るリスクは高くも利益は伸ばせない、という悪循環に。
⑤利益額・利益率を先行して売れるまでの期間が長くなる
A | B | |
利益 | 4万円 | 2万円 |
利益率 | 40% | 30% |
売れるまでの期間 | 3ヵ月 | 2週間 |
利益率の高さこそブランド転売の醍醐味!と思い利益額先行で仕入れを行う人もいますが、販売までの期間が伸びて苦戦する人も多いです。
初心者のうちは特に売れるまでの期間が短いBのような商品を選ぶようおすすめしています。
売れるまでの期間が長くなると
- 保管場所の確保
- 保管時の環境維持コスト(温度湿度管理など)
- 現金化が遅くなる(キャッシュフロー悪化)
- 在庫の劣化
とデメリットが多いためです。
⑥「時給換算」「時間帯効果」の視点を持てず、利益が伸ばせない
これは、ブランドリペア転売をしている方によくあるのですが、時給換算の考え方が抜けていて利益を伸ばしきれない場合です。
C:利益が2万円 リペアにかかる時間が10時間
D:利益が1万円 リペアにかかる時間が1時間
利益額だけ見ると、Cを選びたくなりませんか?
ここで大事なのは、かかっている時間。
C⇒10時間で2万円⇒時給2,000円
D⇒1時間で1万円⇒時給10,000円
Dであれば、他の時間でさらに仕入れ商品をリサーチしたり、ブランド品の知識を入れたり、リペアスキルの向上を狙えますよね。
時給換算の視点も忘れてはいけないことが分かります。
⑦古物商許可を得ずに違法状態で中古のブランド品を転売
中古品を
- 仕入れ目的で購入し
- 転売する
場合には、古物商許可が必要です。
知らずに中古のブランド品を転売していると、違法状態になってしまうので気を付けましょう。
- 新品のブランド品転売
- 自家使用の不用品を処分目的で販売
は問題ありませんが、リペア転売や中古のブランド品転売を検討している方は取っておきたい資格です。
ブランド品転売で失敗しないための知識・対策
販売するまでの期間を平均2週間、最長2か月と設定
失敗例のところで見てきましたが、販売するまでの期間(回転率)はキャッシュフローにも関わる重要な指標です。
仕入れ時には、利益額もさることながら、回転率に注目し以下を目安に仕入れるようにしましょう。
平均:2週間
最長:2か月
平均値をより短くできるよう、「すぐに売れそうな商品」を探す癖をつけるとベター。
売れるまでの期間の調べ方
- ヤフオク・メルカリ・ラクマなど複数のプラットフォームで確認
- 商品名やブランド名で検索して、10個以上の類似商品の販売履歴を追ってみる
- 直近2~3週間以内に複数個売れていたら、仕入れ候補としてピックUP
1つのプラットフォーム、1つの商品ページで確認するだけで仕入れ候補に入れてしまうのは危険。
偶然だったり、その商品固有の特別な事情から売れている可能性もあるからです。
必ず複数のケースを追ってみてください。
型番や売れやすい商品の特徴をストックしていく
- すぐに売れると思ったのになかなか売れない
- 値下げをしているうちに利益があまり残らなかった
↑ いずれも、ブランドに対する知識不足が招いています。
- 限定カラー
- ロゴの特徴
- 生産数が限定されている
- 需要が高い定番シリーズ
など売れやすい商品の特徴やブランドごとの傾向をつかんでいけると仕入れも少しずつ楽になってきます。
日ごろからフリマアプリを開きリサーチする習慣を付けてブランド知識をストックしていきましょう。
仕入れ資金を徹底管理
クレジットカードを使って仕入れる方が大半かと思います。
1か月~1か月半ほどスキップできることから、仕入れ額が大きくなっていても気付きにくくなりがち。
見込み利益額を追うだけでなく、当月ベースでの仕入れ金額と売上金額のバランスを保つようにすると資金管理がしやすくなります。
リペアスキルを学ぶ
リペア・リカラースキルを学ぶと利益率を飛躍的に上げることができます。
素人の方は、「ダメージもあるし、安くないと売れないだろう」と考えがち。傷があったり色褪せがあると安く出品するユーザーが多いです。
購入者が見つかりにくいダメージ品を安く仕入れて、リペアして売ることで、利益率が大きくなります。
リペアできる人が少ないため、競合が少ないフィールドで戦えるのもメリットです。
ブランドリペア転売の始め方を初心者向けに解説しています↓
複数の販路を持つ
販売機会を逃さないためにも、複数の販売チャネルを持つのは大事です。
メルカリ、ヤフオク、ラクマと複数のプラットフォームに出品するようにしましょう。
ヤフオクとメルカリでは利用しているユーザー層も若干変わります。
メルカリでは売れなかったけど、ヤフオクでは複数入札が入って落札されたというケースもあります。
同時に売れてしまうのが心配な方は「他のサイトにも出品しているため、購入前に一度お声がけください。」と記載しておけば安心です。
仕入れ先と販路について詳しくはこちら
安く仕入れる
当たり前ですが、仕入れ額を抑えるほど期待できる利益額は増えます。
ただただ安い場合、偽ブランド品の可能性も否めません。
安さだけで判断するのは危険ですが、自分だけの”勝ち仕入れ”パターンを見つけておくのがおすすめ。
勝ちパターンの一例
- 連休や年末年始など出品が多くなりやすい時期に良い仕入れができる
- 利益額が高い商品を平日昼間に見つけることが多い
- 特定のブランド名×財布×「目立った傷や汚れあり」の条件は、リペアもしやすく利益率も伸ばしやすい
まとめ:ブランド品転売での失敗は防げる!
比較的利益率・回転率が高いため、せどりジャンルの中でも人気のブランド品転売。
一方で、ブランド品の転売ならではの注意点や失敗例もあります。
- 2週間程度で売り切れそうかを考えて仕入れる
- ブランドや商品カテゴリごとの特徴・知識を入れる
- 当月ベースでの仕入れ額と売上額に注目しキャッシュフローを維持
- リペア/リカラースキルを学んで付加価値をつけて利益率アップ
- 複数の販路に出品する
- 自分なりの仕入れの”勝ち”パターンを見つけていく
ことを意識するだけでも大きな失敗を防げるので、ぜひチェックしてみてください。